《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第19章 最終決戦(※)
「昔はあの円柱を熱して、罪人を殺したんだ」
「っ!」
「安心しろ。今はもう古くて使えない。でも、拷問器具に縛られながら最期を迎えるなんて、なかなか面白いだろう?」
信じられない。
本当に目の前にいるのはあのカラ松さんなの?
「やっぱり一松さんを殺す気なんですか……?」
カラ松さんは質問には答えず、私の顔を見つめながら笑った。
「美しいレディーにも敬意を表して、それ相応の拷問器具を用意しなくてはな。何がいい? そっちにある『鉄の処女』なんてどうだ? 中に入って扉を閉めれば全身が針で貫かれる。ああ、でも君は処女じゃないから、器具の名前と不釣り合いか」
「…………」
「じゃあ、スタンダードにギロチンか。この間、刃を研いでおいたから、古くても使えるぞ。誰にでも股を開くビッチ女にはお似合いだなあ?」
「カラ松さん……!?」
カラ松さんは立ち上がり、私の両腕を掴むとズルズルと引きずりながらギロチンに向かって歩き出した。
「いやっ! 離して……!」
強い力で引っ張られ、腕が抜けそうだ。
「おいっ! ゆりを離せっ!」
突然、気を失っていたはずの一松さんが声を上げた。
「おお、一松。目が覚めたか」
カラ松さんが歩みを止める。