《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第18章 真実は語られる
メモにはこう書かれていた。
①仮面の通り魔(チェーンソー)
=デカパン殺しの犯人(鉈と金槌)
=真犯人
②ニセ仮面の通り魔(鉈と金槌)
=チョロ松
「カッコの中は使った凶器だ。僕はたった1回だけ通り魔のフリをした。鉈と金槌を使って、公園で君を脅した時だ。もちろん、フリだけで怪我などはさせないつもりだったよ」
警部は私からメモを受け取り、また書き足す。
①仮面の通り魔が起こした事件
=通り魔事件全般、デカパン殺し
②ニセ仮面の通り魔(チョロ松)が起こした事件
=公園でゆりくんを襲うフリをした
「でも、なんで通り魔のフリをしたんですか?」
「こうでもしないと真犯人を炙り出せないからね。僕はわざと捕まったんだよ。黙秘していたのは時間稼ぎだったんだ。ただ、ついに起訴が決まってしまったからね。これ以上の時間稼ぎはもうできない。そろそろ真犯人と決着をつける必要がある。だからこそ、君に会いに来たんだ」
「どういうことですか? 『わざと捕まった』って、まさか……」
チョロ松警部は、微笑んだ。
「ゆりくん、あの日は見事な推理だったよ。さすが僕の部下だね。でも、そんな簡単に僕の『誘導』に引っかかるようでは、まだまだだ」
「っ!」
警部の誘導……?