《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第18章 真実は語られる
シャワーを順番に浴びた後、チョロ松警部と私はベッドに並んで腰掛けた。
「さてと、ゆりくんとずっと甘い時間を過ごしていたいが、あまり時間がないんだ。順番に話すから落ち着いて聞いてくれるかな?」
警部の言葉に私は頷いた。
「まず、僕が逮捕される時に、君が行った推理。結論から言うと、あの推理は『ほぼ』合っているはずだ」
「え……本当ですか?」
「ああ、犯人がデカパン所長を殺した時に『暗幕と空調を使って死亡推定時刻をずらした』という考えは正しいはずだ。そして、『デカパン殺しの犯人と仮面の通り魔が同一人物』なのもその通りだろう」
「はい」
「さらに、『公園で仮面を被って君を襲ったのが僕、チョロ松だ』という推理も正しい。ただ、肝心な点が間違っている」
「肝心な点?」
警部は微笑んだ。
「『仮面の通り魔は二人いた』という点だ」
「二人!?」
警部は、ベッド脇のテーブルに置いてあったペンとメモ帳を取り、何かを書き込み始めた。
「つまり、こういうことだよ」
警部に差し出されたメモを受け取る。