《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第15章 名探偵はヒミツに触れる
地下室の入り口まで戻るとドアは閉まっていた。
たぶん、通り魔が閉めて行ったのだろう。
おそ松さんがドアノブを回す。
「あれ、開かない……」
「うそ! 鍵は!?」
「あ……そういえば鍵穴に差したままだった」
「ええ〜!?」
押してみたり、引いてみたりするが、ビクともしない。
「これはあれだな。たぶん、閉じ込められたな……」
おそ松さんが頭を掻く。
そんな……こんな場所に閉じ込められたって……。
「ど、どうしましょう? おそ松さん!」
「どうって……どうしようもねぇよ」
「でも、なんとか外に出ないと! あっ、そうだ! おそ松さん、スマホは?」
おそ松さんが呆れたように溜息をついた。
「俺のスマホは、さっきゆりちゃんが壊したじゃん……」
「あっ、そうだった。じゃあ、私ので……」
私はポケットからスマホを取り出し、固まった。
「ん? どうした?」
「ここ、電波入らないみたいです! どうしましょう?」
おそ松さんは頭を振ると、階段を下り始めた。
「え? おそ松さん?」
「階段で喚いててもしょうがないだろ。とりあえず地下室に戻ろうぜ?」
「あっ、はい……でも……」
「洋館に来るって署に伝えてあるだろ? 俺たちが遅ければ、心配して来てくれるよ」
「あ、そ、そっか……確かに……」
おそ松さんの後に続く。