《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第13章 青いプールに咲く花火(※カラ松)
「あ、カラ松さん、この間はありがとうございました。カラ松さんに貰ったヒントのおかげで、一松さんのアリバイが証明できました!」
私が頭を下げると、カラ松さんは慌てたように手を振った。
「い、いや、むしろ、俺の方がお礼を言いたいくらいだ! 一松を助けてくれて」
また、花火が上がる。
私たちは明るい光に照らされた。
「カラ松さん、幽霊じゃなかったんですね。一松さんに聞きました……」
「あ、ああ……本当に信じていたのか。てっきり冗談で言われたのかと思ったんだが」
「え? そうだったんですか?」
「いや、だって、目の前にいるのに幽霊かどうか疑うから。俺もノッて返事したつもりだったんだが」
なんだ……。だから、あんなこと言ったのか。生きていても死んでいても俺はドリームトラベラー、だっけ。
「ところで、ガールは今から帰るのか?」
「はい」
「どうせなら花火を見てから帰ったらどうだ? 近くによく見える場所があるんだ」
「よく見える場所?」
カラ松さんがニヤリと笑う。
「ああ、俺だけの秘密の場所、シークレットプレイス!」
「えーっと……どこですか?」
カラ松さんは私の手を取った。
「俺の母校の赤塚小学校だ」