《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第9章 犯人はあなたですね
「はぁ!?」
一同ポカンとする。
「ええっ、今さら!? 散々、捜査してきて今さらっ!?」
トド松先輩が『今さら』をやたら強調して叫んだ。
「う……すみません、先輩……」
自分が悪いわけではないけど、つい謝ってしまう。
チョロ松警部が「まぁまぁ」とトド松先輩の肩を叩いて宥めた。
「ゆりくん、外部の人間が入ってきてデカパン所長を殺したというのか?」
「はい」
イヤミさんがたまらず声を上げる。
「そんなはずはないザンス! 警備は完璧ザンス! 入り込むなんて不可能ザンスよ! もちろん従業員以外のIDカードは使われていないザンスよ! ミーが履歴をちゃんとチェックしたザンス!」
「でも、昼休みの間の履歴しか調べてないですよね?」
「シェッ!?」
イヤミマネージャーが、シェーのポーズのまま固まった。
「多分、犯人はかなり早い時間にIDカードを使って工場に入っています。早ければ早いほど履歴を調べられてしまうリスクも減りますしね」
チョロ松警部が溜息をついた。
「ゆりくんの言いたいことは分かったよ。しかし、実際、遺体が現れたのは昼休み中だ。それまで遺体はどこにあったんだ?」