《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第8章 謎、解けましてございます
私とトド松先輩は、素手、ハリセン、飛び蹴り、ラリアット、38口径リボルバー、ダイナマイト、さらには核爆弾などを使って、おそ松さんに突っ込まなくてはならなかった。
その度に捜査員たちからは笑いが起こった。
捜査が終盤になる頃には、私はもうぐったりしていて、怒る気力をすっかり失っていた。
でも、不思議。
なぜか心はとっても澄んで穏やか……。
あれ? この気持ちは何だろう?
ああ、そうか。信じられないけど、今の私はとっても和んでいる……。
気づけば、長方形だった私の堅苦しい警察手帳も角が取れて丸くなり、すっかり和んで女子高生のスケジュール帳のようなポップな手帳になっていた。
チョロ松警部が力強く頷く。
「いいぞ! 現場は非常に和んでいる!」
おそ松さんがとても素敵な笑顔を見せながら振り向いた。
「よ〜し、大体現場は調べ終わったな。あともう少し。ゆりちゃん、捜査なんてチャッチャッと和ませて終わらせようぜ〜」
「はいっ! でも、その前に服を着てください、おそ松さん!」
私も笑顔で返す。
もう、事件解決なんてちっぽけなことはどうでもいいのかもしれない。
大切なのは、みんなが和むことだよね?
だって、ほら! 現場にこんなに笑顔が溢れているんだもん!
私は、そんな気持ちになりかけていた。