《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第8章 謎、解けましてございます
「本当にブラックすぎるよねー!」
トド松先輩も笑いながら言う。
周りが笑う中、私は途方に暮れていた。
これじゃ、捜査が全然進まない。
ふと、一松さんと目が合った。
いきなりの珍客に驚いているのか、それとも笑っているのか、離れていて表情は見えなかったが、一松さんは震えていた。
おそ松さんが一松さんに気づき、急に真剣な顔つきになる。
「実は、謎、解けちゃいました」
「何? 本当かい? おそ松くん!」
チョロ松警部がおそ松さんに駆け寄った。
え! もう犯人が分かったの!?
私も捜査員たちもおそ松さんに注目した。
おそ松さんが高らかに叫ぶ。
「犯人は……!」
「犯人は!?」
おそ松さんが一松さんを指差した。
「……そこのあなた!」
「!?」
「……か、もしくはそれ以外の人です!」
沈黙が辺りを支配した。
次の瞬間、どっと笑いが起こる。
「おそ松さんってば! そりゃ、一松さんか一松さん以外だよーあはは!」
トド松先輩が大笑いする。
「も〜本当に困った人だなあ」
十四松さんもニコニコする。
いつもは仏頂面な一松さんまでもが笑っていた。