《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第8章 謎、解けましてございます
「えっ?」
ドキッとする。
和む? 私が……?
「和んでなんかいないです! 呆れただけです!」
チョロ松警部がニヤリと笑う。
「ゆりくんってば、案外強情だなあ。まあ、なごみ探偵のおそ松くんが来てくれたからにはもう安心! ピリピリしがちな現場もきっと和むに違いない! おそ松くん、自由にやってくれたまえ!」
「はーい!」
おそ松さんが走り出す。
「ちょっ! 待って、おそ松さん!」
制止するもおそ松さんは止まらない。
いきなり事件現場の製造室に入り、窓際にかかっていた大きな暗幕に飛び付いた。
暗幕の一枚がバサリと落ちる。
「あ、やべ! 落ちちゃった! って、なんで暗幕なんてかけてんの!」
おそ松さんが落ちた暗幕を拾う。
「シェ、シェー! ここはブラック工場だから、窓を隠して暗くしてるザンス!」
イヤミさんがおそ松さんの手から暗幕を奪い返す。
「なるほどねっ!」
おそ松さんはさらに他の暗幕も落とし始めた。
「おそ松さん、だめですよ!」
私が慌てて止める。
「え〜! ってか、一体、何枚暗幕かけてんだよ! 落としても落としてもまだ暗いよ! どんだけブラック!」
おそ松さんが叫ぶと周りも笑いだした。