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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第8章 謎、解けましてございます


おそ松さんは全く気にしていない様子で、「へへへ」と鼻の下を擦ると、チョロ松警部に駆け寄った。
「刑事! 刑事! ねぇ、刑事ってば!」

チョロ松警部が頬を赤くする。
「やめてよぉ、おそ松く〜ん。刑事って呼ばれるのなんか恥ずかしいんだから」

「え〜! もう〜刑事ってば!」

大事な捜査なのに寄りによって、おそ松さんが来るなんて……。
崩れていく緊張感に私は溜息をついた。


「あれ? ゆりちゃん、どしたの? 元気ないじゃん」
おそ松さんがこちらに気づき、いきなり私のスーツのジャケットをめくった。

「っ!?」

「ふむ……ここには犯人はいないな……」
おそ松さんが難しい顔をしながら呟く。

「なっ!? 当たり前でしょ!」
おそ松さんの手からジャケットの裾を引き戻す。

「あっ、ごめーん。間違っちゃった! ここかぁ」

おそ松さんが今度は私のお尻をぐにっと掴んだ。

「それも違いますから!」

「えぇー違うのぉー?」

おそ松さんは悪戯っ子のように口を尖らせ拗ねてみせる。

無邪気な笑顔に怒るに怒れず、私はまた溜息をついた。
「もう……しょうがない人だなあ……」


すかさずチョロ松警部が私の顔を覗き込む。
「んー? どうした、ゆりくん? 今少し和んじゃった?」


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