《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第7章 カルーアミルクを桃色に(※トド松)
「ゆりちゃんって十四松さんにはすっごくニコニコするでしょ? 僕にはあんな風に笑ってくれないよね」
「そんなつもりないですけど……ごめんなさい……」
「謝って欲しいんじゃなくて! 僕がゆりちゃんを虐めてるみたいじゃん!」
「…………」
返答に困って沈黙すると、トド松先輩は「あー!」とテーブルに突っ伏した。
「僕のこと男として見てないでしょ? 先輩としか思ってないんでしょ?」
私は考え込んだ。
「う〜ん……どちらかというと女子として見てますね……」
「女子?」
「だって、トド松先輩、女の私より女子力高いですし。可愛くて羨ましいです」
「え、え、そう? それはそれで、まあ悪い気しないかも。ありがと」
トド松先輩は『可愛い』の一言であっと言う間に機嫌が良くなったようだった。
カフェで食事を終えた後、話が弾んだ私たちはおでん屋台で飲み直すことにした。
屋台主のチビ太さんはトド松先輩の幼馴染だそうだ。
初対面にも関わらず、チビ太さんは暖かく迎えてくれた。
おでんをつつきながら楽しく盛り上がり、2時間経った頃には、先輩はかなり出来上がっていた。