第1章 1
今度は気付かないふりをして、しばらく泳がせることにした。
俺はひたすらモニターを見つめている。
隣に座る香菜は、モニターを見てから、チラリと横目で俺を見る。
・・・・・・にしても、どこを見とるんや?香菜は・・・。
・・・熱ーい視線を感じるのは・・・・・・・・・
「・・・股間?」
「はっ?」
思わず呟くと、驚いたように香菜が声を上げた。
「香菜・・・さっきから俺の股間を見とったん??」
「なっ!?ち、違いますよっ!!!!」
香菜が勢い良く首を横に振る。
「恥ずかしがらんでも良いんやで☆」
俺はとびきりのスマイルを浮かべて、さりげなく香菜の肩に手を回した。