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双子の悪戯 Fred and George Weasly

第4章 壁の裏には


Lee side

最近、親友たちの様子がおかしい。

おかしいのはもともとと言ってしまえばすむ話ではあるのだが、なんだか隠し事をされているような違和感を感じる。

クリスマス休暇が明けてからは、特に。


もうすぐ2月になろうとしていた。

スコットランドにはまだ厚く雪が積もっていて、リー・ジョーダンはこの日も少し様子のおかしい親友2人と雪合戦を楽しんでいた。

全身びしょ濡れになって、寮に帰る時、リーは急にその日が母親の誕生日だったことを思いだした。

急いで双子に別れを告げ、ふくろう小屋に向かう。

思春期の息子のわりに自分はよく出来ていると思いながら、バースデーカードを走り書きして、学校のふくろうにもたせた。

しばらくふくろうが遠ざかるのを見ていると、ふと寒さを感じた。寮に帰ろう。


何度も通った近道の、壁のふりをしたドアを開けて一歩中に入った。


その時、リーは親友2人の隠し事を知った。

リーは驚いて小さく声をあげた。

他でもない、リーの親友で双子のフレッドとジョージが、誰もいない廊下で、きつく抱き合い、何度も、深く唇を重ねあっていた。

兄弟としての、親愛のキスなんかじゃないのは明白だった。

知りたくなかった…。

3人の友情ももはやこれまでだろうと思った。

リーは、できることなら気付かれないうちにドアをそっと開けて廊下から離れ、遠回りをしてグリフィンドール塔に帰りたかった。

しかし、もうそれも無理そうだ。

ジョージがリーに気が付いたからだ。

驚いた顔をして、ジョージはフレッドを突き放すように離した。

フレッドはまた抱きつこうとした。ジョージが蹴りを入れた。

フレッドが振り返った。

フレッドが目を見開く。驚いている。

リーがジョージと目を合わせた。

ジョージは目を逸らした。

「冗談…だろ?」

リーは笑いながら言った。

しかし、とても笑えるような状況でも、気分でもなかった。

「頼むよ。冗談って言えよ」

誰も何も言わなかった。

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