双子の悪戯 Fred and George Weasly
第4章 壁の裏には
フレッドと目があった。
フレッドの目はいつものようないたずらっぽさは少しも帯びていなかった。
ただ、底抜けに青い瞳が、こちらを見ている。そこに浮かんでいる感情は…悲しみだろうか?
わからない。
「ふざけてないよ。冗談じゃない。本気なんだ」
フレッドの声がした。
リーに残された最後の希望が消えていく音がした。
フレッドがジョージの手を握った。
二人は訴えるように言う。
「隠していこうと思ってた」
「けどいつかバレるって思ってた」
「どんな反応するか、わかんなかったけど」
「なんとなくわかってた」
「僕たちが変なのはわかってる…」
「でもリーは友達だから…」
リーはよろよろと後ずさった。
何も考えられない…頭が真っ白だ。
考えたくない…。
「ごめん…俺…ちょっと…」
リーはドアを開けて外に飛び出した。
2人は追ってこなかった。
いつからなんだ??
2人がああでも、俺は友達でいれるのか…?
自分の心に浮かんだ気持ちが、気持ち悪さなのか、嫌悪なのかわからなかった。
でも、今はなんとなく、フレッドともジョージとも会いたくなかった。
その日、リーは初めて1人でグリフィンドール塔の外で夜を明かした。