双子の悪戯 Fred and George Weasly
第3章 しるし
George side
クリスマス休暇最後の特に寒い朝、ジョージはフレッドに髪を撫でられながら眠りに落ちたためフレッドの胸に顔を埋めたまま目を覚ました。
クリスマス休暇の間、ジョージと同じベッドの上で、小さい時、寒い日によくしていたように、抱き合って眠っていたが、決して、やましいことをしていたわけではない。
やましいことは…ない。
やましくなくはない…か。
ジョージは昨日のことを思い出す。
雪合戦に飽きたフレッドは日中から談話室で隙を見てはジョージに触れようとすることにしていたらしく、昨日はドキドキさせられっぱなしだった。
中でもロンとハリーがチェスをしている後ろでキスをしたのは、もしバレたら家族崩壊とは知りながら、つい夢中になってしまい、後で反省した。
昼間たっぷりいちゃいちゃしたおかげで、夜はあと少しで一線を越えそうになった。しかし、フレッドとジョージどっちともつかない13歳の理性で、事は起こらず、いつものようにキスをして、きつく抱き合って眠りに落ちた。
うん、これは充分にやましい。ジョージは薄ぼんやりした意識の中で考え直した。
今日の夜にみんながホグワーツに帰ってくるから、こうして2人で過ごせるのも今日で終わりだ。
フレッドが起きないように、もう一度フレッドの胸に顔を埋めて、双子の片割れを感じる。
自分の胸板もこんな感触なんだろうか。
そう思うと1人で恥ずかしくなって、少し顔を上げてフレッドの首元にキスをした。
少し吸っただけで赤い痕が残ったので驚いて、意味がないと知りながらも指でこすった。明日から授業があるからだ。
んん、とフレッドが寝言を言ったのでやめる。
今度はそっと口づけ、双子の兄の少し濡れた肌にぴったり頰をよせ、ジョージも目を瞑った。
まだ、朝の6時だった。