双子の悪戯 Fred and George Weasly
第3章 しるし
一度冴えてしまった目はもう眠れなかった。
何より、フレッドの寝息が耳に掛かっていて、寝るどころではなかった。
フレッドは知らないと思うが、耳はジョージの弱い部分でもあった。
息が耳にかかるたびに火照りを感じる。
昨日の夜、一線を超えてしまうのではないかと思うくらい気持ちが高ぶっていた。
それなのにフレッドと同じベッドで寝ているためにこっそり自分ですることもできないままに眠りについた。
だから耳に一定の間隔で当たる息のせいで、ジョージの身体の芯は切なく呻いていたし、下半身はぐちょぐちょだった。
フレッドに回した手を引き抜いて、腰を少し離した。
自分自身の前に手を持ってくる。
少し躊躇ったが、フレッドが寝ていることを確認して、パジャマの中に手をいれて自分のものにそっとふれた。
先端にふれただけで快感が襲った。
出してしまうと後が困るので出さないように、そっと扱いた。
はぁ、と息が漏れる。
フレッドが寝ていることを何度も確認しながらジョージは快感の中を彷徨った。
昨日のキスを思い出して、しばらくそうしていると、快感の波がジョージを襲った。
もう出してはいけないなんてこと忘れて、夢中で触った。
「はぁ、あぁっ。はぁ、はぁ、んぁあ…」
思ったより大きい声が出ていることも気付かなかった。
でる、と思ったときフレッドが目を開けた。
急いでやめようとしたが、時すでに遅し、もうジョージから溜まりに溜まった欲望がジョージの手の中に放出され
た。
フレッドはジョージの手の中に放出され続ける白濁液と、ジョージの露わになった下半身を見つめた。
ジョージは恥ずかしさのあまり死んでしまうかと思った。
フレッドは一瞬驚いた表情を見せたがすぐに赤くなって、それからニヤッと笑った。
「何してたの?」
フレッドがいじわるくきいた。
「…や、なんでもないよ。まだ寝ててよ」
消え入りそうな声で答えると、フレッドがさらにニヤッとした。
「気持ちよかった?」
「…んなこと…」
フレッドの指が、放出したばかりのジョージのものの先端をなぞると、ジョージのものはぴくっと反応した。
「反応してるよ?いいの?」
フレッドがわざと心配している風の声を作る。