• テキストサイズ

双子の悪戯 Fred and George Weasly

第2章 ~2ヶ月前~追憶


でもまたすぐに、フレッドがイライラすることが起きた。

次の週の火曜日、魔法薬のあとの薬草学に向かう時、あのレイブンクロー生がジョージを呼び止めたのだ。
正しくは双子に向かって「ジョージ」と呼びかけ、振り向いた方を。

「悪いフレッド、先行っててくれ」

リーはアンジェリーナやケイティと先に行ってしまっていたので、フレッドは1人で温室に向かうことになった。

もともとイライラしているフレッドは、余計イライラすることに気づいてしまった。

あのレイブンクロー生は、かなりかわいい。


薬草学にジョージは2分ほど遅れてきた。

「ごめんよフレッド」

フレッドは答えなかったが、ジョージは気にも留めずにフレッドが無意識に空けておいた隣の席に座った。

四六時中、まるまる13年生きてほとんどの時間をともに過ごしても、2人は喧嘩をしたことがほとんどなかった。

それはフレッドがいつの間にか恋心を抱いていたことと、ジョージのスルースキルが高いことが秘訣だとこっそりフレッドは思っていた。

でも、今回ばかりは…。

しかし冷静に考えると、喧嘩の原因が思いつかない。

あのレイブンクロー生なのはわかっているが、そんなことを言ったら好きだと言っているようなものだというのはフレッドにもわかっていた。

じゃあ、なんていえばいいんだ?それはフレッドには分からなかった。

「じゃあみなさん、膿を絞ってください」
スプラウト先生が言う。

もともと薬草学は考え事には適していない。

ジョージが小声で言った。

「膿もちょっと失敬しておくか」いたずら専門店のためだ。

モヤモヤはひとまずおいておいて、フレッドも膿を絞って、自分のローブの中からだした小瓶にいれることに集中した。

すこし他の人より分量は少なくなったものの提出分もきちんと採集し、温室を出た。


/ 22ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp