第9章 新しい恋
颯太said
「お邪魔しまーす!」
「なんか飲む?」
「あ!じゃあお茶で!」
「上の1番奥の部屋行ってて。持ってくるから。」
「はい!」
海堂は軽やかに階段を上がって行く。
そういう所は可愛いんだよな……
台所に向かい、麦茶を注ぐ。
冷蔵庫に入ってたから物凄く冷えてる。
あ、いい所にチョコレート発見。
勝手に食べちゃお(笑)
2階に上がり自分の部屋に入る。
「かいどー♪見てみてー!チョコ発見!」
「っ!////」
「勝手に食べちゃおうぜ!」
「……プククク(笑)」
「な!?なんだよ!?」
「いえ、やっぱ可愛いですね(笑)チョコ好きとか……女の子ですか?(笑)」
「別にいいだろ?!チョコが好きでも!」
俺は海堂の座ってる前に座りお茶を置く。
「ありがとうございます。いただきます♪」
美味しそうにチョコを食べる。
俺も口に運ぶ。
やっぱチョコって落ち着くな……
美味しい。
「あ、そうだ。颯太さん。その……花火大会の日……手から火を出したじゃないですか?」
「あーうん……」
「……俺、詳しく知りたいんですけど……駄目ですか?」
「……なんで知りたいの?」
「……恋人……じゃないですか……知りたいですよ。」
恋人……恋人だとそうなのかな?
でも……言ってもいいのかな……
駄目な気がする。
「……ごめんなさい。大丈夫ですよ、言わなくても……言いたくない秘密……誰にでもありますから。」
海堂の顔は悲しそうだった。
こいつもこんな顔するんだ。
「ううん。お前は悪くねぇよ。そうだよな。好きな人の事知りたいのは当たり前だ。俺だっていっくんの事……ストーカーみたいな事してたし。話すよ。」