第1章 青と黄色の少年

樹輝side

「とりあえず、風呂入らねぇとな。」

「フロ？」

「昨日俺も入りそびれたし、ヒカルもちょっと洗わねぇとな。」

俺は風呂の準備をし、ヒカルが着れそうな服を探す。
やっぱサイズでけぇかな。
後で買い物に行くか。

「イ、イツキ……」

「？どうした？」

「……フロ……わかんない……自分でしたことないから……」

参ったな……どうするか？
……仕方ない……

「じゃあ、一緒に入るか。」

「……ウン。」

俺は準備ができ、ヒカルに服を脱ぐように言った。
脱ぐのは分かるようだ。

「よし、じゃあ頭流すから。」

俺は頭を洗ってやろうと前髪の方に手を出す。
すると、急に手を掴まれる。

「？ヒカル？」

「やだ……そこはダメ……」

「なんで？頭洗えねぇだろ？」

必死に拒む。

「だって……イツキ……怖がるかも……」

「怖がる？」

「ウン。」

「……何も怖くねぇよ。いいから、俺は怖がらねぇから。手、どけろ。」

ヒカルは迷いながらも手を下ろした。
ヒカルの長い前髪をかき上げると……

「っ！？」

黄色い目をしていた。
ヒカルはオッドアイだった。