第8章 仲間……？

樹輝side

将樹の家に着き、チャイムを鳴らす。

「おぉ……人前で止めろ。」

俺とヒカルの手を見て睨まれる。
まだ繋いだままだった。

「っ！ごめん……」

慌てて手を離す。

「ん？そう言えば俺らがこんな事しても驚かねぇのな。」

「……まぁ、初めからそんな事だろうと思ってたからな。別に驚かねぇよ。それより行くぞ。」

初めから？！
そんなに分かるか？

将樹の後をヒカルと追う。
路地裏に入って行き、知らない場所に出る。

目の前には大きい古びた倉庫。

「ここは？」

「もう使われなくなった倉庫。今は俺らが使ってる。」

『俺ら』？

将樹が中に入って行く。
俺らも後に続くと、中から話し声が聞こえてきた。

「あ、将樹……そいつ等は？」

中にはテーブルがあり、そこに２人座っていた。
1人は男でチャラチャラした感じだ。
もう1人は女で長い黒髪をおろしている。
大人しい感じだ。

「コイツが樹輝で、こっちがヒカル。ヒカルは能力者だ。」

「へー。……樹輝は能力者じゃないの？」

「……あぁ、けど特別な奴だ。ヒカルと異体同心。」

「あー言ってたね。」

「ま、将樹……こいつ等は？」

訳が分からなくて尋ねる。
て言うか能力者の事知ってるのか？