第7章 伝えたい……でも伝わらない
颯太side
「颯太先輩ー!」
「あーもう!付いてくんな!!そもそも、俺お前の事知らねぇし!」
「俺は知ってます!!」
ひたすら走って撒こうとしたけど……ずっと付いてくる……
辿り着いたのは、屋上。
戻ってきてしまったぁぁぁ!
「先輩!」
「来るな!何で俺の事知ってんだよ!?お前、まだ1年だろ!?」
「……だって……一目惚れだから……ずっと見てたんです!入学してすぐにあったレクレーション……覚えてますか?同じチームになったじゃないですか。」
レクレーション……この学校では全学年が1つのチームになってそれぞれのスポーツで戦うってやつなんだけど……
その時、いっくんも同じチームで……
他のメンバーなんて覚えてない。
「あの時から……颯太先輩に一目惚れしてて……ずっと目で追ってたんです!だから……知ってて……気持ち悪いのは分かってます!それに、樹輝先輩の事が好きなんですよね!それも知ってます!」
「っ!////」
「でも!それでも諦めませんから!こんなに人を好きになったのは初めてで!だから!」
キーンコーンカーンコーン♪
「あ!授業始まる!じゃあな!えーと……海堂?」
助かったぁ……ナイスタイミング!