• テキストサイズ

そして今日も生きていく【R18】

第7章 伝えたい……でも伝わらない


樹輝side

「ん……?」

目が覚めるとヒカルが俺の手を握ってしゃがんだまま眠っていた。
時間は夜中2時……
あのまま寝てたのか……

ヒカルは無意識でこんな事してるんだろうが……それが本気に感じてしまう……
重症だな……

「イツキ?」

「悪い、起しちまったか?」

「ううん、大丈夫……イツキはもう大丈夫なの?……」

「……あー……だいぶいいみたいだな。」

「良かった……はっ!ごめん!」

ヒカルがいきなり慌てて手を離す。

「……別にいいけど?」

「だ、ダメだよ!」

また……まただ……
胸がドキドキして苦しい……

そう言えば……ヒカル知らないよな……
伝えとく方がいいな……

「ヒカル……ちょっと聞いてくれ。」

「ん?」

「お前、将樹の家に言った時……寝てただろ?だから知らないと思うから……」

「うん……」

「俺とお前は異体同心の関係なんだよ。」

「いたいどうしん?」

「……俺とお前は体が違うけど、感情や痛みも相手に伝わるんだよ。例えば、お前が何か苦しんでいれば俺も苦しい、俺がどこか怪我をすればお前もその部分が痛む。こういう関係になってるだよ。」

ちょっとヒカルには難しいかな……

「なに、それ……じゃあ、ソウタの時も……イツキは痛み感じてたの?」

「まぁな。けど、お前はすぐに治るから痛みもすぐ消えたよ。……お前、今何考え込んでんだ?ずっと胸が痛むんだが……」

「へ?!////」

この反応……何かあるのか……

「……何も……ない!////」

ヒカルは駆け出してしまった。

「どこ行くんだ!?」

「お風呂!」

「……そっか……」

無駄に聞かない方が良さそうだな……
/ 245ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp