第6章 この感情の答え
樹輝side
あー体がダルい……
ヒカルにも心配かけてるし……
ピンポーン♪
「ヒカル……悪い、出てくれ。」
「うん……」
ヒカルが玄関に向かって歩く。
「っ!何であんたが……」
「おっ邪魔しまーす!」
この声……颯太か……
「ちょっ、ちょっと!勝手に入んなんで!」
「颯太……頼むから静かにしてくれ……」
「あぁ……ごめん……」
ヒカルがよく分からないと言った表情をしていた。
「うわ……熱上がってない!?何で冷やしてないの?!」
「あー……ダルいから……」
すると、颯太がヒカルの方を見て怒鳴りつけた。
「あのさ!あんたは何やってる訳!?冷やすとか、ご飯作ってあげるとかするべきでしょ!?」
「……ご、ごめんなさい……」
「颯太……いいんだよ……仕方ねぇから。」
何も出来ないのは当たり前だ。
10年以上外に出てねぇんだから。
「うーん……そうだけど……ま、それも想定内で色々買ってきたから。はい!」
パンパンのビニール袋をテーブルに置く。
あー……嬉しいけど……これ……流石に……作れねぇわ……
「台所借りるよー。」
「あ?……いいけど……」
颯太はヒカルを引きづり連れていく。
何すんだ?