第5章 颯太の本性
樹輝side
「イツキ!!あれ!あれ食べたい!!」
ヒカルが指を指していたのはクレープ。
女子高生が何人かで食べている。
けど、あれ……結構甘そうだな。
「お前食べれるのか?」
「わかんないけど……美味しそう!」
まぁ、買ってやるか……今まで美味しいの食べてなかったんだよな。
「どれがいいんだ?」
「えーと……」
ヒカルはイチゴが沢山入ったのを指さした。
買ってあげると、すごく喜んで目を輝かせていた。
そして、ひと口咥える。
「んん!おいひい!!」
可愛い顔。
気がついたらスマホを片手に写真を撮っていた。
「い、イツキ!?////」
「あ、あぁ、ごめん。つい。」
「……////」
顔を真っ赤にしたままクレープを食べていた。
歩きながら食べてるから食べにくそうだ。
「……近くの公園で食べようか。そっちの方がゆっくり食べれるだろ?」
「あ、うん。」
ベンチに座って食べることにした。
「全部食べれるか?」
「うん!」
ヒカルは意外と食べるのか。
その食べた物はどこに行ってるんだ?
細すぎだろ。
「ごちそうさまでした。」
「よし、帰るか。」
立ち上がろうとした時、目の前に誰かが立っていた。
「いっくん……」
「颯……太……?」