第3章 将樹
樹輝side
「いただきます。」
「い、いただきます!」
俺の真似をして手を合わせる。
「っ!美味しい!!こ、これ!カレー?だっけ?」
「うん。カレー。」
「イツキが作ったの?」
「うん。」
気に入ってくれたようでよかった。
美味しそうに食べるヒカルを見てると幸せを感じる。
食べる時は少し笑顔を見せてくれる。
「美味しかった……」
「ごちそうさま。」
「ご、ごちそうさま!」
ヒカルは皿を台所まで持ってきた。
「俺は風呂入ってくるから大人しくテレビでも見てろ。……もう汚すなよ?」
「お、大人しくしております……」
流石にもう大丈夫だろう。
安心して風呂に入ることにした。
今日はかなり暑くて汗をかいてしまった。
風呂がいつもより気持ちよく感じる。
風呂から上がるとヒカルは本当に大人しくテレビを見ていた。
何見てんだ?
ドラマ?
「ヒカル?何見て……」
「あ、イツキ。」
恋愛ドラマ……
てかキスシーン!?
ヒカルにはまだ早っ……
「ねぇ、イツキ……この人もボクと同じ力持ってるの?」
「へ?」
「だってほら、口つけてるよ?」
な、なるほど……そうなるのか……
いや、でもいつかは知ることになるんだ……
こいつも俺と同じ歳だし。
「違うよ。これはキスって言うんだよ。」
「キス?」
「好きな人とすること。愛情表現の1つだよ。」
「好きな人……」
何か俺の顔見て考えてる……
「じゃあ、ボクとイツキってキスしてもいいの?」
「はぁ!?////」
「だって好きだもん。好きな人とするんでしょ?」
「あ、あのな!お前の好きはたぶん違う意味の好きだよ。」
「うーん……あ!でも!昨日ボクが起きた時イツキボクとキスした。……あれは?」
「あれは!……違うよ!////」
そうだ……俺無意識に……
「……よくわかんないよ……好きってなに?……」