第3章 将樹
樹輝side
よし、片付けるか。
……そう言えば血の匂いってちゃんと取れるよな?
血を落とすため、雑巾を用意した。
まだそんなに時間が経ってないからすぐに落ちた。
……死にたい……か……
まぁ……辛いよな……
ヒカルを一人にすると危ない気がする。
……?
やけに静かだな。
シャワーの音が聞こえない。
「ヒカルー」
シャワーの前でただ突っ立っている。
「いつきぃ……どーやって出すの?」
「あ……えーと……そこのレバーを引いたらいい。」
キュッ
引きすぎて勢いよく出る。
「わぁぁぁぁ!!」
「うわっちょ!」
ヒカルが涙目で走ってきた。
ドシ-ン!!
「いって……」
押し倒された。
ビックリしたんだろう。
「うぅ……」
「ヒカル……退いて////」
「ご、ごめん!!」
シャワーの水圧を調整してヒカルを中に入れる。
「しっかり洗えよ?」
「頑張る。」
ヤバかった……
あのまま襲いそうになってた。
落ち着け……
なんとか片付けが終わった。
匂いも取れたようだ。
「イツキ、フロ終わったよ?」
ビシャビシャのまま出てくる。
折角……片付けたのに……
「ヒカル……そこから動くな。」
「え?」
タオルを渡し、拭かせた。
その間に夕飯作る事にした。
今日はカレー。
ヒカルは初めて食べるだろうから甘口にした。
「このタオルどうしたらいいの?」
「洗濯機の中。風呂場の横にあっただろ?」
ヒカルはタオルを出しに行き、台所に来た。
「何してるの?」
「料理。腹減っただろ?夕飯食べようぜ?」
ヒカルの腹がなる。
「ぷ……ははは(笑)もうすぐ出来るから待ってろ。座ってていいぞ?」
「ウン!」