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そして今日も生きていく【R18】

第15章 ズレた思い


樹輝side

「……そっか……月は今幸せなんだ……」

「うん。……お兄ちゃんも一緒に暮らそ?そしたらもっと……」

「じゃあさ、これからは?」

「え……」

陽のその言葉に月は黙り込む。
俺も陽のその言葉には返すことが出来なかった。

「今は幸せかもしれないよ?でもさ、これから先がずっと幸せかは分からないよ。現に樹輝の存在はすべてバレてる。」

「……それは……っ!お兄ちゃんがあいつらの記憶書き換えれば!」

「僕死ぬよ?それでもいいの?」

「死ぬ?」

「あんな数の人に能力使ったら僕だって持たない。それは樹輝にも言ったはず。」

確かに聞いた。
……これからの未来……もう幸せには過ごせないかもしれない。
俺の命はどうでもいい。
けど、月は生きるという事をやめてしまうかもしれない。

俺は正しい答えが分からなくなり、黙り込むしかなくなった。

「……樹輝……行こっか。」

「……あぁ。」

俺は陽に付いていき屋上に出た。

「樹輝!待って!駄目……行かないで……」

月は諦めずに、階段を上がって追いかけてきた。


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