• テキストサイズ

そして今日も生きていく【R18】

第15章 ズレた思い


ヒカルside

「ん……ヒカル?」

まさきが目を覚ました。

「まさき……体痛いところない?」

「あぁ……問題ねぇ。俺、倒れたのか……」

「うん。一応、頭の傷は完全に治したけど……」

まさきが頭を押さえながら起き上がった。
ぼくの膝には少し温もりが残っていた。

「ありがとう。他の奴らは?」

「先輩方は先に上に行きました。手遅れになる前に樹輝先輩を止めるって。」

あきらがまさきと戦った男の人を縛って戻ってきた。
あれで動けないと思う。

「だったら急がねぇとな。」

まさきは立ち上がると少しよろけた。
ぼくとあきらで慌てて抑えたから転ぶことはなかった。

「まさき、無理しちゃダメだよ。もう少しここにいた方がいいんじゃ……」

「ただの立ちくらみだ。気にするな。行くぞ。」

「あ、待って。あの人の体治してあげていい?骨折れてるから。」

僕がまさきと戦った男の人を指さすと2人とも驚いた顔をした。

「ヒカル……何でそんなことする必要が?アイツは将樹先輩に怪我させたんだぞ?」

「だって、怪我してるから。あの人もぼく達と同じ人間だもん。」

ぼくはそう言って男の人の元へ駆け寄った。
まだ意識を失ってる。
今のうちに治療しておこう。

ぼくは急いで治療を済ませ、まさき達と上の階へ向かった。





/ 245ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp