第15章 ズレた思い
樹輝side
「なぁ……お前その髪どうしたんだ?」
「あぁ、これ?」
俺がヒカルに切った髪型と全く同じという事に疑問を抱いていた。
「自分で切った。弟と同じのはたまたまだよ。」
「そのー……」
「僕の事は好きに呼んでいいよ。あ、ヒカルって呼んでもいいよ?(笑)」
「冗談はよせ。」
「……あっそ。」
少し寂しそうな顔になる。
コイツこんな顔するんだ。
「お前、別に俺の力使わなくても自分の力でこの世界変えれるだろ。」
「流石に何万人もの体動かすのは無理。体力無くなって死んじゃうから。」
「なるほどな……。」
だから俺が必要なのか。
……そう言えばこいつのもう1つ能力聞いてなかったな。
ヒカルの双子でオッドアイだから2つ持っていてもおかしくない。
ん?……双子?
2つ持ちの子供……
コイツらの親って4つ持ちだったってことか?
それで……俺と同じ年齢……
前に母さんの日記をこっそり見た事があった。
父さんは俺が産まれるとき、居なかった。
それは色々事情があって異体同心の関係にある女性の元にいて……
その女性が出産した日が母さんが俺を産んだ日と同じで……
その女性は……4つ持ちだった……
ヒカルとコイツは……その人の子供……
だから俺とヒカルは異体同心の関係になったのか……
「実行までまだ時間があるね……樹輝、少し話そうか。」