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そして今日も生きていく【R18】

第15章 ズレた思い


ヒカルside

「う……いつきっ!……っ!」

隠れ家で眠っていたぼくは嫌な予感がして目が覚めた。

「ん、なに?」

隣で寝ていたそうたを起こしてしまった。

「そうた……いつきが……遠くに行っちゃう……どうしよ……」

涙が止まらない……
何度か泣いたけど、こんなに苦しいのは初めて……
いつき……何があったの?
何されてるの?

「ヒカル……不安なのは分かるけど、焦っても駄目だから。落ち着けって。」

「だめ!今すぐ行かないと!」

ぼくがいつきの所に急いで向かおうと立ち上がった。

「ヒカル!待てって!」

そうたに掴まれた右手を振り解こうと腕を振る。
けどなかなか取れない。

「どうしたんだ?」

まさきがぼく達の所に来て間に入った。

「いつきが!何処か行っちゃう!」

「?どういう事だ?」

「ぼくにもわかんない……でも今までに感じた事ない感情なんだ……」

まさきが優しく肩に手を置き、ぼくの涙を拭った。

「わかった……今すぐ出よう。樹輝の事が分かるのはお前だけだ。お前がそこまで言うなら何かあったんだろ。」

「うん……ありがとう。」

「でも、まずは泣くな。泣き止むまで行かせねぇからな。戦いになる。そんなんじゃ戦えねぇぞ。」

ぼくは急いで涙を拭いとり、出る準備をした。
皆もまさきの指示で動き始めた。

いつき、すぐ助けるから……もう少し待ってて。
ぼくが行くから。
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