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そして今日も生きていく【R18】

第14章 愛する者の為


樹輝side

応接室から出て、慎重に歩みを進める。
正面玄関は既に出れないだろう。
他に出口を探すしかない。

「どうやってあの数倒したの?」

「周りにあったものを使った。銃は一切使ってない。」

「へー……凄い……強くなったね……」

「落ち着いてたから弾丸が遅く見えた。」

初めに弾丸が飛んできた時、椅子を使って避けた。
そして、その椅子を投げ付けながら近づき、将樹に習ったとおりに戦った。
とにかく、場所がよかった。

「!いっくん……足音がする。」

「来たか……俺が囮になる。お前の存在にはまだ気付いてないだろう。その隙をついてくれ。俺もすぐに攻撃に向かう。」

「わかった!」

颯太は俺より小さいからいい感じに後ろに隠れることが出来る。

「いたぞ!止まれ!!」

俺は両手を挙げて降参のポーズをとりながら、前に進む。

「止まれと言っている!」

「いっくん、十分だよ。」

颯太が俺に聞こえるぐらいの小さい声で話しかける。
その声に合わせ立ち止る。

「跪け!!」

素直に膝を着こうとしゃがむ。
ゆっくりとしゃがみこむ俺の後ろから颯太が出てきて、

「油断したね……」

そう言って敵陣の近くにあった窓から見える車に火を引火した。
即爆破。
一気に敵陣が吹き飛び、俺は颯太が覆いかぶさり火傷を負うことはなかった。

「ふぅ……久しぶりに派手にやっちゃった。」

「颯太、大丈夫か?凄い火傷……」

「大丈夫だよ……これくらい。いっくんは?」

「俺は平気だ。……こいつら死んだのか?」

「気絶だよ(笑)まぁ、傷は負ってるけど……それよりここから出ないと!」

「そうだな。」
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