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そして今日も生きていく【R18】

第14章 愛する者の為


颯太side

あー1人って寂しい……
晃の所にでも遊びに行くかな……

いっくんが先生に呼ばれ職員室の方に向かって行った。
暇すぎる。
そう思いながら窓から外を眺めていた。

「?なんだあれ?」

クラスメイトの一人が外を見ながら友人と話していた。
俺もつられて指さす方を見る。

その先には3台のトラックが入ってきていた。

嫌な予感……

「いっくん!」

俺は不安になり片手に兎のお面を持って職員室の方に走って向かった。
このお面は将樹くんがくれたもので、能力使う時はこれを付けろって言われた。
顔の上半分が隠れるように出来ている。

職員室が近づいてきた所で胸元の名札を外しお面を付ける。
それと同時に、銃声が響いた。
応接室の方からだ。

やっぱり嫌な予感は当たっていた。

銃声は止むことなく、校舎内の人々の悲鳴と混ざり合う。
できれば、他の人は巻き込みたくない。
どうしたら……

そう悩んでいると、ポケット閉まっていた携帯がなった。
開くと晃だった。

「晃!」

『颯太さん!今の銃声!』

「あぁ……応接室からだ。」

『俺も行きます!』

「いや、お前は生徒と先生達を外に出してくれ。安全な所に!頼む!!」

『けど、颯太さんは!?』

「俺もすぐ行く。いっくん助けてからね。その為には他の人を巻き込んじゃまずいから。じゃあ、後でな。」

『っ分かりました……任せてください。』

そう言ってお互い電話を切った。

そして、応接室の扉を勢いよく開けた。
目の前には想像してなかった事が起きていた。

いっくんは傷1つ付いてなくて、周りにはスーツ姿の男の人たちが倒れている。

「いっくん……?(汗)」

「……颯……太?」

いっくんは息切れしていて汗も垂れ流していた。

「これ……死んでんの?」

「いや、気絶しているだけだ。それより、1人逃げた。外にもまだいるはずだ。」

「うん、大型トラックが来てた。どうする?」

「生徒は?」

「晃が安全な所に避難させてくれてる。」

「助かる。……学校から脱出するぞ。」

「わかった。」

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