• テキストサイズ

そして今日も生きていく【R18】

第14章 愛する者の為


樹輝side

「はぁ……将樹君大丈夫かな?」

「心配ないだろ。あいつの事だし。」

今日は将樹が試験を受けに行ってる。

「まぁ……頭いいし……この前過去問解いたらしいけど……満点に近かったらしいし。」

「ほんとアイツすげぇな。勉強してる感じねぇのに。」

「羨ましい……て、いっくんもじゃん。」

俺もそろそろ受験か……
颯太と俺は推薦入試を受けることになっている。
俺は近くの国公立大学だ。

「樹輝ー。いるかー。」

「あれ、いっくん。先生が呼んでるよ?」

「はー、めんど。」

「はは(笑)先生泣くよ(笑)」

「知らね。」

担任の元に向かい、用を聞く。

「なんですか?」

「何かお前に話があるって……お客さんが来てるぞ?」

誰だよ……
覚えねぇし。

応接室にいるからと伝えられ、担任はそそくさと職員室に帰って行った。

応接室前に来た。

……嫌な予感がする。
入ってはいけない様な……
ドアの向こう側で物凄く黒い物を感じる。
気のせいか?

俺はドアノブに手をかけ固唾を飲む。
いつもスボンの裾に隠している銃を確認する。
将樹から念の為に持っておけと渡させたものだ。
そして、ノックを3回し、扉を開ける。

「……失礼します。」

「……古賀……樹輝君かな?」

「……はい……」

椅子に座って待っていたのは30代くらいの男。
その後ろに何人か立っている。

「……こんな子供がね……だが仕方ない……」

「……どういう事だ?」

間違いない……政府の奴らか……
後ろの奴らはあのコートの下に武器を持っている。
あの膨らみはそうだろう。

話を聞くふりをして、周りの状況を確かめた。
この部屋は広いわけじゃない。
どちらかと言うと狭い。
だが、この部屋には使えそうなものは沢山ある。
敢えて椅子には座らず、ギリギリ横に立つ。
/ 245ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp