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そして今日も生きていく【R18】

第12章 味方か敵か


将樹side

気配が完全に無くなってから伯父さんの元へ駆け寄った。

「おじ……さん……」

「……よぉ……来てたのか……」

「喋んな!傷口が開く!」

俺は伯父さんの傷口を押さえる。
出血はなかなか止まらない。

伯父さんを運ぼうと肩に掛け歩きだそうと一歩踏み出す。

「もう……無理だ……こんな傷……治らねぇよ」

「無理とか言うな!!ヒカルの所に行けば治る!だから諦めるんじゃねぇ!!うっ!」

伯父さんを抱えたまま倒れてしまった。
一人で大人を抱えるのは流石に出来なかった。

「絶てぇ……死なせねぇ……」

必死に伯父さんを抱え直そうと力を込める。

「将樹!」

「っ」

「俺は置いていけ……どっちにしろ俺はもう……助からねぇよ。出血も収まらねぇし……正直……目の前がボヤけてきている……」

「……やだ……」

「お前……そんなに我が儘だったか?……どうせ、俺の事嫌いなんだろ?(笑)だったら……尚更……」

目が熱くなる。
こんな感覚は何年ぶりだろうか。

「おい……何泣いてんだよ……将樹……珍しいな……」

「約束しただろ……死なねぇって……」

「あぁ……そうだったな……」

伯父さんの息が薄れてきている。
目も少しずつ閉じてきている。

「俺に……『好き』って言わせるまでは死なないって……まだ言ってねぇよ……」

「……それは……どっちにしろ一生……無理だっただろうな……」

なんだよ……
約束を守らねぇのかよ……
初めから守る気無かったのかよ……

「ごめんな、将樹……一人にしちまって……復讐が終わったら……お前と一緒に……暮らすつもりだった……好きだから……」

「また……そんな冗談……こんな時に言うなよ……」

涙は止まらなかった。
止めようとしても止まらなかった。
こんなに泣いたのは赤ん坊以来初めてだ。

「将樹……死ぬ間際に……好きな奴の泣き顔なんて……見たくねぇんだけど……さすがに泣き止んでくれねぇか?」

誰のせいで……こうなってるって思ってんだよ……

俺は何故か抵抗なく伯父さんにキスをしていた。



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