第12章 味方か敵か
将樹side
どうしてヒカルが……
いや……あれは本当にヒカルなのか?
「で?用はそれだけ?」
「……いや……まだです。一番の目的は……」
そう言って伯父さんが銃を取り出した。
ヒカルとそっくりなキングと呼ばれる男の頭に突きつける。
「あなたを殺す事です。」
そして、引き金を引き銃声が響く。
「……へー(笑)いい度胸してんじゃん(笑)」
死んでない!?
やっぱりアイツはヒカルなのか?
「けどさ、僕の能力忘れた?」
よく見ると伯父さんの持ってた銃口は伯父さんの腹部を向いていた。
「人の心と体を自由に扱えるんだよ。それからあとひとつの能力は……」
よく聞こえなかった。
あとひとつの能力?
「かはっ……」
「っ!?」
伯父さんの腹からは血が流れ出ていた。
撃たれたのは伯父さんだった。
「もうあんたに用はないよ。それに生きててもらったら困るから……ばいばい。」
その後に2発の銃声。
伯父さんはそのまま倒れてしまった。
「ははは……無様だね……弟の復讐も果たせず、愛する甥っ子を守るために死ぬ……僕さ、そういうのほんと嫌いなんだよね。命懸けて人守るとか。」
「なんだ?何かすごい音聞こえたけど。」
男が奥から出てきた。
よく見たら周りに能力者が何人かいた。
見える範囲だと4人程か?
「折角ゆっくり寝れると思ったのに……今すぐここから離れる。急げ。」
キングと呼ばれる男は仲間に告げ消えていった。