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そして今日も生きていく【R18】

第12章 味方か敵か


樹輝side

「はぁ、はぁ……」

「あーあ、ほんとに時間と体力の無駄。」

颯太の身体は血だらけでそこら中に傷が付いていた。
まだ5分も経っていないのに……あっという間にボロボロだ。

「颯太さん!もう止めてください!それ以上したら!」

「晃!お前は下がってろ!これは俺とアイツの戦いだ!止めるわけにはいかねぇんだよ!」

颯太は既に体力が無かったためすぐにバテたんだろう。

「おい、お前!いい加減降りてこい!」

「はぁ……ほんと執拗い……」

男は嫌々ながらも降りてきた。

「ねぇ、君が素直に俺に付いてきてくればコイツも今頃ボロボロじゃなかったんだけど?」

俺を睨みつけてくる。

「いっくんは!俺の親友だから!渡さない!」

「あっそ……じゃあさ、もう終わりにしようか。」

「なっ!?」

男は颯太に近づき胸ぐらを掴む。

「うっ!離せ!」

「……近くで見るとお前可愛い顔してんのな。ガツガツしてなかったら俺のモノにすんのに。残念。」

「は?!」

颯太の胸元に左手を押し当てる。

「じゃあね。」

「っ!?」

「颯太さんに気安く触んな!」

海堂が飛び出して男に殴りかかった。
だが、男は海堂の拳を簡単に受け止め一瞬で凍らかした。

「うあっ!!?」

「晃!?」

「はぁ……時間かかったな……よし、じゃあ行こうか。」

男は俺の方に近づいてくる。
ヒカルが何とか止めようと必死に立つが体力が無いようだ。
俺にもそれは伝わってくる。
かなりの疲れだ。
くそ……

「俺の事忘れんじゃねぇよ。」

「な!今さっきまであそこに!」

「俺だって能力者だ。」

そう言って将樹が物凄い速さで男に攻撃を仕掛け身動きを取れなくした。

「なに……」

「誰の命令かは知らねぇが……樹輝は何としてでも渡さねぇ。そう伝えろ。」

「くそ……」

そのまま男はどこか消えてしまった。
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