第11章 つり合わない
晃side
「あぁぁぁ!!」
っ!?
颯太さん?!
いったい何が!?
慌てて風呂場に行く。
「颯太さん!開けます!」
勢いよく開けると、颯太さんが戻しながら叫んでいた。
しかも涙を流しながら。
心配になり、颯太さんに近づき肩に手を置いた。
「っ!?わぁぁ!止めてくれ!もう触るな!!」
耳を塞ぎ俺から離れる。
相当怖がってる。
目が……いつもと違う。
怯えた目だ。
「颯太さん、俺です。海堂です。もう大丈夫ですよ。そんなに怖がらなくても……」
「来るなぁぁ!」
そう言って俺にシャワーをかけてきた。
うわ……ビシャビシャ……
颯太さん完全に壊れてる……
そうだよな、レイプされたんだ。
精神的にもキツイ。
「やだ……あぁ……助けて……晃……」
っ!晃……
今、俺の名前……
俺は思い切って抱きしめた。
「っ!やめっ!離して!晃、助けて!」
「俺です!颯太さん!」
「っ……あき……ら?」
治まった……
よかった……
「はい、そうですよ。もう心配はいりませんから。」
「あきっ……ら……////」
「大丈夫……風邪引くので体拭きましょう。」
俺が何とかしてあげないと……守ってあげないと……
今度こんな事がないように……