第11章 つり合わない
颯太side
敦君は俺に携帯の画面を見せる。
そこに写ってるのはこの3人と……もう1人……
茶髪で目付きが悪い。
この中では一番強そう。
でも誰かに似てる。
「俺らと一緒に写ってるの、晃ですよ。中学のときです。」
これが?
でも確かに似てる……
今とは全然違う。
今は黒髪だし、真面目だし、それに怖くない。
「晃、俺らとつるんでたんですよ。こいつかなり強くてこの辺では有名でした。」
海堂が?こいつらと?
信じらんねぇ。
「……そんなに疑わなくても(笑)本当ですよ。けど、急にアイツ関わらないでほしいとか言ってきて……何か一緒にいたくないとか。さすがにイラってして喧嘩になったんですよ。で、俺ら負けたんです。」
3対1で?!
そんなに強いのかよ……
「だから復讐ですかね。許してないし。」
「それって別に海堂関係ないだろ……それに俺もアイツとは関係ないだろ?」
「いいえ、先輩。あなたは人質ですよ。アイツ呼び出しても来ないんで……それに、もう1つの目的は……」
すると、両腕を2人が抑え込む。
身動き取れない……
「離せっ!」
顎を持たれ顔を近づけられる。
「先輩を俺達のものにする事ですかね(笑)」
「っ!?」