第11章 つり合わない
晃side
颯太さんと別れて何日も経った。
どうして「別れよう」なんて言ったんだろ……
理由が分からない。
それに、無理やりな笑顔を作っていた。
顔は寂しそうだった。
やっぱ俺のせい?
過去の事知られた?
けどどうやって……
まさか、アイツらが?
「あーだりぃ……」
「次英語だったよな?」
「確かそうだったな。どうする?出る?」
「んー……よし、サボるか。」
「りょうかーい(笑)」
敦達が教室から出ようとしていた。
「敦!」
「……なに?」
「お前ら……颯太さんに何か言ったのか?」
「……場所変えようか、晃(笑)」
連れてこられたのは、体育館の横のゴミ置き場の近く。
「で?俺らが何したって?」
「颯太さんに何か言ったんだろ?」
「何も言ってねぇよ……」
すると急に笑顔になり……
「もしかして何かあったとか?」
「あーそう言えば、最近先輩と一緒に居ねぇよな晃。そもそも付き合ってたのか?」
「まぁ、確かに以上に仲良いしな。」
「ふぅん……何となく分かった。」
敦は中学のときから頭だけはキれていた。
たぶん、俺らのことも……
「……まぁさ、それはいいよ。俺らにチャンスが出来たってことだな。……それより……」
急に顔が暗くなる。
「あの事……忘れてねぇだろうな……」
あの事とは、きっと中学の頃のことだろう。
「まだ、許したわけじゃねぇからな。覚えてろよ。」
「……忘れてねぇよ。」
実は中学の最後の方、こいつらを絞めたことがある。
仲間割れが原因だ。