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そして今日も生きていく【R18】

第11章 つり合わない


颯太side

「颯太さん、ごめんなさい……腕大丈夫ですか?」

「うん……平気……」

家の前に着くと海堂が俺の腰に手を回し引き寄せた。
真剣な顔してる。

「海……堂?////」

海堂は俺に顔を近づけキスをしようとしてきた。

「まっ……て////」

握りしめられた左手が物凄く熱い。
やだ……駄目……

ボウ!

「熱っ!」

「あっ!ごめっ!」

キスされる前に能力を発動してしまった。
無意識に……
まただ……あの日と一緒……

海堂は悲しそうな顔してた。

「……いえ、俺もすみませんでした。怖かったですよね。こんな痣までつけちゃって……」

怖かった……正直そうだ。
海堂が海堂に感じなかった。
俺の知ってる海堂じゃなかった。

「……お前……誰?俺の知ってる海堂じゃない。正直、怖かった。」

「……俺は……海堂晃です……すみません、もう帰りますね。じゃあ、また明日。」

「……」

俺は海堂に挨拶を返せなかった。
手さえも振ることが出来なかった。
このままだと……駄目だ……
少しずつでも海堂から離れないと……
けど……やっぱ出来ない。
だって、好きなんだ。
さっきの海堂だって怖かったけど……でも好きだ。

「やだ……離れたくない。無理だよ……別れるなんて……出来ない。」

分かってる。
離れないといけないことは。
でも、口に出そうとすると、目が熱くなって言えない。
もう、俺は海堂がいないと駄目な体になってる。
次こそは……ちゃんと伝えなきゃ。
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