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そして今日も生きていく【R18】

第11章 つり合わない


颯太side

久しぶりに海堂と帰ることになった。
下駄箱で海堂を待つ。
周りには誰もいない。
もう秋だ。
門から校舎までの並木道を紅葉が真っ赤に染めている。
綺麗だ、全然気づかなかった……
風も少しずつ冷たくなってきた。
俺も、そろそろ受験か……
行きたい大学は決まった。
将来は教師になろうと思ってる。
保育士も悪くない。
けど……給料とか考えたらやっぱり学校教師がいいかなって思う。

……それにしても少し肌寒い……
海堂まだか?

「あ!颯太せーんぱい♪」

声を掛けてきたのは海堂の教室にいた男子。
他にも2人いる。

名前……知られてる……後輩ちょっと怖い。

「?あーさっきの……何?」

「誰か待ってるんですか?」

すっごい笑顔だ。

「まぁ……」

「へぇ……彼女とか?(笑)」

「なっ!////」

「うわ、赤くなった(笑)」

「先輩、わかりやすい(笑)」

もうやだ……
こういう奴等俺、苦手なんだよな。
早く海堂来てくれねぇかな……

「先輩、俺たちとちょっと遊びに行きませんか?」

「え……」

腕を掴まれる。
ちょっと痛い……
力が強いな……
そのまま引っ張られる。

「ちょ、待って!」

「ほら早く!」

「い、痛いって!それに俺人待ってるから!」

そんな言葉を無視して引っ張り続ける。
能力発動したら助かるんだけど……流石にバレたらマズい……
やばい……どうしよ……
ほんとに痛い……

どうしようか考えてる時……

パシッ!

反対の手を誰かに掴まれる。

「っ!海堂っ!」

よかった!
来てくれ……っ……
顔が怖い……こんな顔初めて見た。
しかもこいつも手に力が入ってる……痛い……
両手が痺れてきた。
どうしたんだよ、いったい。
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