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そして今日も生きていく【R18】

第11章 つり合わない


颯太side

誰もいない中庭にやって来た。

「ここでいいですか?」

「うん……」

何か急に緊張してきた。

海堂と向かい合う。
勇気を振り絞って……

「ごめん!」「ごめんなさい!」

っ!
声が重なった。
同じ言葉を同時に発した。

2人とも驚いて目を丸くした。
けど、海堂が口を先に開く。

「酷い事言ってしまいました。あの時俺どうかしてました。大事な友達を心配するのは当たり前ですよね。ほんとにごめんなさい。」

海堂は深く頭を下げる。

「俺も……悪かった。他の奴の事考えるとか……最低だよな。ごめん。」

お互い頭を下げて謝る。
俺ら小学生みたい。

「ぷ、ははは(笑)」

海堂が笑い出す。
確かに何か変な状況。

「颯太さん……」

「海堂?」

強く抱きしめられる。
暖かい。
久しぶりだ。
やっぱり安心する。
俺はこの温もりを忘れられそうに無い。
きっとこれから海堂と別れることになっても、俺は忘れないと思う。
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