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そして今日も生きていく【R18】

第11章 つり合わない


颯太side

「……綺麗……火でこんな事出来るのか?」

「色々遊んでたらできるようになった。」

「他には?!」

興味を持ってくれたみたい。

「……鳥とか?」

俺は鳥の形に変え、空に上げた。
高くまで羽ばたきスっと消える。

「すっげぇ!」

「確かに、普通の人間じゃないけど……俺は後悔してない。お前笑顔に出来たしな!」

「っ!」


笑顔になったかと思ったら急に俯いた。

「俺は……お前とは違って人を笑顔に出来ねぇし……何の役にも立たねぇよ。自分の身を守ることしか。だから……こんな体嫌なんだ!」

「……どんな力なの?」

ヒロくんは立ち上がって目を閉じた。

「俺は……」

っ!浮いてる?!
てことは……浮遊能力?!

「凄い!空飛べるの!?いいな!」

「……凄くない。空飛べるって言うか……自分の周りの空気を自由に扱える。こんな力あっても役に立たない……」

「そうかな?」

近くの崖に向って走る。

「!待て!そっちは!」

思い切って後ろ向きに飛び降りる。
正直かなり怖い。
けど、ヒロくんが元気になってくれれば……

体が浮いた気がした。
目を開けると目の前にはヒロくんの顔。

「ばぁか!何やってんだよ!!死ぬ気かよ!!」

「……役に立ってんじゃん。」

「え……」

俺はヒロくんに抱えられている。

「ありがとな(笑)」

「う、うせぇ……////」

顔真っ赤だし。
ツンデレか。
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