第11章 つり合わない
颯太said
教室に入ると、ヒカルは男の子達に遊ばれていた。
すっごい上に乗られてるし。
「重いよ……っ!ソウタ!助けて!」
ヒカルが涙目で助けを求める。
仕方ないなぁ……
「よし!皆!ゲームしよう!」
男の子達は目を輝かせてこっちに集まってくる。
「何すんの?」
「そうだな……じゃあ……」
俺はハンカチをズボンの後ろに挟み少しだけはみ出させた。
「これを多く取った人の勝ちってのはどう?取られないように逃げて相手の尻尾を取る!」
「僕やる!」
「僕も!」
次々と手が上がる。
よかった、興味持ってくれた。
将樹くんは女の子に囲まれて髪を弄られてる。
金髪が珍しいのかな?
将樹くんって意外と怒らないんだ。
短気なイメージだったけど、全然怖くないし結構優しいかも。