第10章 ペンダント
颯太said
「ちょっと待っててくれるか?確か……ここら辺に……」
そう言って取り出したのはノート……
「あの……これは?」
「樹輝君のお母さんが残していた日記だよ。お父さんと出会った日から最後の最後まで書き留めてあったよ。」
最後のページだけ血が付いてる……
『いつき 生きて』
震えた字で大きくそれだけが書いてあった。
最後に伝えたかった言葉……
苦しみながらも……最後の力を振り絞って?
いっくんって凄く愛されてたんだね。
「このノートは何でここに?」
「樹輝くんがもう要らないって……言って置いていったんだ……そこに全て書いてあるが……一応私の口からも伝えておこうか。」