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そして今日も生きていく【R18】

第10章 ペンダント


颯太said

「……どうしてそんなに詳しいんですか?」

「私も祖父に聞いた話だ。祖父が何故知ってるかは知らない。この本に全て書いてある。」

見せてくれたのは分厚い本。
かなり古い。

「この中に書かれているのは伝説だと……祖父の言ってることは作り話だと思っていた。けど……本当だった。それを知ったのは樹輝くんと出会った瞬間だったよ。」

「……いっくんはどこで見つけたんですか?両親は殺されたんですよね?いっくんも目の前で殺されたって言ってたし……犯人は見つかってないって聞きましたし……生きてるのは奇跡としか……」

「うん……それはあの子の両親のお陰だよ。」

「両親?」

「……ちょっと長い話になるかもしれん。それでもいいなら話そうか。」

聞いていいのかな?
いっくん嫌がらない?
でも……気になるし。

ヒカルも丁度目を覚ました。

「ソウタ……誰?その人……」

「神父さん。いっくんの事話してもらうからこっちに来なよ。」

「イツキの事って……なに?」

「ヒカル君っていうのか。樹輝くんが付けたのかな?」

「ウン、イツキがくれた名前。光り輝くような笑顔でいてほしいからって。」

「……小さい頃言ってたな。子供には『ヒカル』って付けたいって。『光り輝く様な笑顔でいてほしい』。全く同じこと言ってたよ。」

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