第10章 ペンダント
ヒカルsaid
人の傷を治した……
こんなの初めて。
自分のだけしか治したことなかったのに。
「とりあえずここから出るぞ。このままここにいればまたコイツらの仲間がくる。」
マサキがイツキを抱え皆に外に出る様に言う。
ボク達は外にでてなるべく遠くまで走った。
「ここまで来たら大丈夫だろ。ヒカル、今日は俺ん家に泊まれ。」
「なんで?」
「樹輝もなかなか目を覚まさねぇし、コイツは顔も名前もバレた。危険だから、俺といろ。」
「うん……」
ソウタともう1人の男の人……かいどうって言ってたけ?2人は一緒に帰りかいどうの家に泊まることになった。
コウとマナミはそれぞれ家に帰る。
帰り道、マサキはイツキを抱えたまま黙って歩いていた。
「あ、マサキ……これ……」
イツキのペンダントが割れているのを見つけた。
いつ割れたんだろう。
「……なるほどな。これか。」
「これ?……」
これって……なんだろう?