第2章 まさか…
それはある日、
第六天魔王こと
織田信長が天下統一を成し遂げ、
座を右腕の豊臣秀吉に譲った。
信長様と私は共に隠居生活を送っていた日のこと——
……………………
パタパタパタパタ…
「信長様っ!早く早くっ!」
後ろにいる私の恋人に声をかける
信長「そう慌てるでない。転ぶぞ?」
信長様は笑いながら言った
「大丈夫ですよ〜…っ…!きゃあっ?!」
ツルっと廊下を滑ってしまった
ーーパシッ!
信長「っ!おっと…大丈夫か?」
信長様が私の腕を掴み、引っ張ってくれた。
「ごめんなさいっ!
大丈夫…です…」
すると真横の襖がスパンーン!と開いた
中から秀吉さんと三成くんが出て来た
三成「華恋様っ!」
秀吉「華恋!!どうした?!大丈夫か?
……ん?またか…華恋、廊下は走るなとあれ程……ん?信長様、今懐に隠したのはなんですか?」
私に注意した途端目を光らせて信長様を見た秀吉さん
実はさっき、秀吉さんの目を盗んで台所から金平糖を取って来たの!
きっと秀吉さんの姿が見えたから咄嗟に隠したんだろうけど……流石秀吉さん。鋭いね……
信長「どうした?秀吉。」
あくまでもしらばっくれるらしい信長様。
秀吉「はぁ…大方金平糖でしょう…糖分の摂りすぎはお身体に悪いですから……」
信長「華恋、行くぞ。」
「あ、はい!」
秀吉「お待ち下さい信長様!まだお話は終わってません〜!!」
信長「城下へ行ってくる。」
「行って来まーす!」
三成「お気を付けて!」
秀吉「信長様ぁ〜!!」
パタパタと走って行く2人には秀吉の叫びは聞こえない。
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この時、これから起きる出来事をまだ誰も知らない。