第19章 近過ぎたキミ④(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
ため息を小さく吐いて
車を走らせる
家が近付く度に
減っていく会話が
余計に寂しさを引き寄せた
「…着いちゃったなー…
なぁ、姫凪
後で電話して良いか?」
『ダメ…』
「じゃあ、明日は?姫凪」
『ダメです!さよなら!』
車を降りて家の中に駆け込む姫凪
まぁ、仕方ない。
そう言われるのは予想してた。
でも言うほど凹んではないんだ
姫凪、オマエはきっと
また俺と逢う
また俺を拒めない
自惚れ?
そうかもな…
でも、そうじゃないかもな?
気付いてねぇの?
呼び捨て
拒否らなくなってるよ?
あんなに嫌がってたのにさ。
大丈夫、変われる
変えてやる
だから
俺を頼れよ、なぁ?姫凪。