第18章 近過ぎたキミ③(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
『は、い…』
「ハハッ!素直だなー
教えがいありそ!」
鋭い視線は三日月の様な目に変わり
私のベットに腰を下ろして
教科書とノートを交互に見て
「英語で本当に良かった?」
と、念押す
確かに適当に渡したけど
『長文が苦手なの…』
得意な方でないし
徹とは理数中心だったから
調度良かった
「じゃ、この長文から
よく出そうな問題作るから
さっそく問いてみな?
チャント集中しような?」
反動をつけて立ち上がり
また近づいて来る
『はい…』
心臓が痛いのは
メガネを外した顔に
ドキドキしたわけでも
気付かれてるかも知れない
事にでもない
この人はきっと
私が誰を好きでも
関係なく
ぶつかってくるかも
知れないのが
怖い…
もちろん私が徹を好きな事は
誰にバレても変わらないし
徹以外を好きになる事はないけど…
「だから警戒しなさんな
無理矢理は趣味じゃない
手に入れるなら身体より心だから。」
この人を完全に拒否する
手段が思い付かない
この人が退く姿も
思い浮かばない
それが怖い…。